ロッテ佐々木の一軍キャンプ“禁止3箇条”を先輩選手が説く

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1位選手の仕事

 仙台育英高から2015年ドラフト1位で入団したプロ5年目野手の平沢大河(22)は、甲子園やU18など大舞台での実績もあり、佐々木と同様、入団当初から注目を集めた。キャンプは一軍スタートで、3月のオープン戦途中まで一軍に帯同した。

「僕自身は、右も左も分からない中で、がむしゃらにやっていました」

 と、平沢はこう続ける。

「先輩がいろいろ話しかけてくださったり、気にかけてくださり、やりやすかったです。(一方で)常にメディアやファンに注目されることは、大変だと思います。僕自身、注目してもらえることを徐々に前向きに感じられるようになりましたが、入団当初は練習で目立つようなことをしていなくても、毎日のように取材を受けて、正直、今日は話したくないなと思ったこともあります(笑い)。でも、そのうち慣れてくると思いますし、1位で入ってきた選手の仕事でもあると思う。それが今年は佐々木だと。練習は思ったように、自分がやりたいように取り組むのがいいかもしれません。まだ分からないことが多いと思いますが、周りが騒いでいるからと気負わず、考え過ぎず、やればいいのかなと思います」

 周囲の動向と注目に踊らされるなということだ。

 佐々木と同じく、県立高校(川崎工業高)から03年ドラフト1位で入団したベテラン右腕の内竜也(34)はこう話す。

「1年目なので、一日一日を楽しむという感じでいいんじゃないですかね。まずは勉強とまでは言わないですが、いろんな経験をしながら、ケガなく過ごせたらと思います。僕が新人の時は、そこまで多くの人がいなかったですから、ある意味、のんびりやっていたところはありましたけど、とにかくついていくだけで必死でした。佐々木の印象? 今の段階では、いずれはチームを引っ張っていくんだろうな、という感じですかね」

 プロ1年目に4試合に先発、ファームの最優秀救援投手に選ばれたものの、その後はケガなどもあって伸び悩んだ。“遅咲き”のリリーフ投手は度重なる手術を克服しているだけに、何より「ケガ」を避けろと言いたいのだろう。

■無理をし過ぎない

 九州三菱自動車を経て、16年ドラフト5位で入団した右腕の有吉優樹(28)は1年目、一軍キャンプスタート。「年上の人しかいないから、気を使うと思いますが……」と、こう助言する。

「もし、どこかに違和感や痛みが出た時に無理し過ぎないことでしょうね。一軍だと周りは凄い人ばかりだなと思うかもしれませんが、でもまあ、佐々木君ほどの速い球を投げる人はいませんよ(笑い)。ロッテのキャンプについては、自分のやりたいことができる環境だし、(首脳陣は)やりやすい雰囲気をつくってくれると思います。キャンプでは結局、自分のやるべきことをやるしかないですから。僕自身、個別で自分のことに取り組む時間は多かった。疲れがたまっているようなら、その個別の時間を休養に充ててもいいと思います」

 決して無理はせず、一軍選手とは張り合わない。休むのも練習のうちだと割り切って、積極的に休養を取る。そのうえで自分の課題は自分で解消すべし、ということだ。

 佐々木は先輩たちのアドバイスを参考にした方がいい。

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