レイズは裏目に出た継投を貫いたからWSに駒を進められた
レイズ1点リードの六回1死一塁。打者に1番ベッツを迎えたタイミングで、キャッシュ監督はリリーフを投入した。
先発の左腕スネルはレイズのエース。球数はまだ73球、それまで2安打無失点、9奪三振、ベッツ、シーガー、ターナーの上位3人を6打席すべて空振り三振に打ち取っていたにもかかわらず、打順が3巡目に入るタイミングでリリーフにアンダーソンを投入。この継投が裏目に出てレイズは逆転を許し、初のワールドシリーズ制覇を逃したからだ。
キャッシュ監督はこの継投をこう説明した。
「あのときは単純に相手の打順が3巡目だったから代えたのではない。右打者ベッツとの相性を考えて、右腕アンダーソンの方が優位であると考えたからだ」
結果は裏目に出たものの、これこそレイズが貫いてきた手法。データに基づいた戦術や選手起用をブレずに貫いたからこそワールドシリーズに駒を進めることができたのだ。
ドジャースに目を向けても、実は同じような起用法をとっている。 =つづく
(米紙コラムニスト=ビリー・デービス)