東京五輪いまだ「強行開催」は森・バッハ両会長と周辺だけ

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 組織委内部にもシラケムードが漂う。

「最近は幹部クラスの意思が現場職員にほとんど伝わってこない。『もう無理か』という声が上がっている」(組織委関係者)

 そんな中、勇ましいのは国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長だ。23日、「全ての見通しは良好」とのビデオメッセージを公表。組織委上層部も強行姿勢を崩していない。森会長に近い大会関係者は、英タイムズ紙の「五輪中止」報道について、「ふざけている。IOCと組織委は無観客も視野に入れて懸命に準備しているところです。なぜあんな報道が出るのか理解できません」と憤る。

 いまだ強行姿勢を崩していないのは“スポーツ貴族”の森、バッハ両会長くらいのものだ。東京五輪に関する著書がある作家の本間龍氏はこう言う。

「森会長やバッハ会長も、さすがに現状の厳しさを認識しているはずです。『中止』を視野に入れているが、まだ表で発言できるタイミングではないということ。聖火リレーがスタートするのが3月25日で、準備期間を考えると、3月上旬が『正式決定公表』の最後のタイミングです。国内外の感染が収まっていなければ、『中止』を表明することになるでしょう」

 3月上旬にはIOCの会長選挙が予定されている。バッハ会長の再選確実とされるが、禍根を残さないよう、キチンと決断して欲しい。

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