東京五輪観客数さらなる“上積み”を画策 1万人では済まない

公開日: 更新日:

 政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長が18日、東京五輪パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長と面会。観客を入れる場合は政府の大規模イベントの人数制限より基準を厳しくし、感染拡大の兆しがあれば無観客に変更すべきだとの専門家有志の提言を伝えた。しかし、五輪強行派は観客を入れての開催に突き進んでいる。

 菅首相は17日の会見でも「有観客」にこだわった。「観客を入れた場合のリスクと安全安心の根拠」について質問されると、「人数を半分以下にする」「観客は常時マスク、大声の応援は禁止」「会場に直行直帰」などの対策を挙げ、観客数は「国内のスポーツイベント等の人数制限の上限が基本」と説明。無観客はハナから選択肢にないのだ。

 東京都などでは緊急事態宣言が20日で解除され、「まん延防止等重点措置」に移行する。期限は来月11日までだ。政府は緊急宣言や重点措置の解除後1カ月を「経過措置」として、スポーツイベントの観客を現行の上限5000人から「定員の50%以内で上限1万人」に増やす方針。明らかに五輪を意識した数字だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド