大谷がメジャートップタイ26号弾!球宴での二刀流出場の条件は指揮官のベンチ入り
エンゼルス・大谷翔平(26)が日本時間29日のヤンキース戦に「2番・DH」で出場。渡米1年目の2018年以来3年ぶりの敵地ヤンキースタジアムで初アーチを放った。一回、相手先発右腕キングの甘く入った変化球を捉えて右翼席に叩き込む先制の26号ソロ。打球速度は今季自己最速となる188キロを記録し、この日、試合のないブルージェイズのウラジミール・ゲレーロJr.と並び、メジャートップに立った。
■DH部門トップで最終投票へ
同28日に発表されたオールスター(同7月14日=コロラド州デンバー)ファン投票の第1次結果でア・リーグDH部門のトップ得票を得て、各ポジション上位3人(外野手は9人)による最終投票に進んだ。同7月2日午前10時発表の結果で最多得票を得れば、「ミッドサマー・クラシック」と言われる真夏の祭典でスタメンの座を手にする。
29日時点でブルージェイズ・ゲレーロJr.に並ぶ26本塁打を放っているだけでなく、投手としては11試合計59回3分の1で3勝1敗、防御率2.58、82奪三振。規定投球回には達成していないものの、奪三振率12.44はア・リーグの先発投手では4位に相当する。米メディアの間では主に大リーグ機構(MLB)推薦で選出される投手としての出場を推す声も上がっている。
大谷の球宴での二刀流起用についてア・リーグの指揮を執るレイズのケビン・キャッシュ監督は「(エンゼルスの)マドン監督や球団の考え、本人の希望を聞いてからがベスト」としながらも、「(打者だけでも)心強いし(二刀流でも)あまり心配していない」と前向きな姿勢を見せた。そのマドン監督は「本人が二刀流で出場できるのなら、こちらが止める理由はない」と、容認する構えだ。
大谷は球宴前日のホームランダービーに出場する意向を明かしている。本塁打競争はフィジカルへの負担が大きく、故障につながりやすい。球宴本番での二刀流出場は当日の本人の体調次第だが、最終的な判断はマドン監督に委ねられそうだ。オールスターではコーチとしてベンチ入りする可能性があるからだ。
球宴でベンチ入りするコーチは各リーグの指揮を執る監督が指名する。開催地を本拠地とする球団の監督が選ばれたり、中には個人的なつながりでベンチ入りするケースも少なくない。
キャッシュ監督は現役時代の06年、当時レイズの指揮を執っていたマドン監督のもとでプレーしており、同じ捕手だったこともあって師弟関係の間柄だ。大谷の故障を防ぐためにも球宴当日の起用法はマドン監督にお伺いを立てるのが自然だろう。本番のア・リーグのベンチでは2人の指揮官が膝を突き合わせるシーンが見られそうだ。
ナ・リーグを代表する主砲が本塁打競争に参戦
ロッキーズのトレバー・ストーリー内野手(28)は29日、ホームランダービーに出場する意向を明らかにした。
ロ軍の主砲は今季、前日までの66試合で打率.254、9本塁打、34打点。メジャー通算143本塁打の長距離砲は2018年(37本塁打)、19年(35本塁打)と2年連続でシルバースラッガー賞に選ばれている。
通算100本塁打のオリオールズのトレイ・マンシーニ外野手(29)も参戦するという。
8選手が出場する本塁打競争には大谷、メッツのピート・アロンソ(26)が、すでに参戦を表明している。