紀平梨花は北京五輪テスト大会よりGPシリーズ優先 4回転“ぶっつけ本番”披露の狙い
フィギュアスケートの紀平梨花(19)が、来年2月開幕の北京冬季五輪テスト大会を兼ねたフィギュアスケートの「アジアンオープントロフィー」(13~17日=北京)を欠場することになった。代わりに補欠の三原舞依(22)が出場する。
紀平は今年9月、練習拠点をカナダ・トロントに移し、羽生弦結(26)ら多くのトップスケーターを育てたブライアン・オーサー氏(59=カナダ)に師事。中国への移動の負担、新型コロナウイルス感染防止を考慮してテスト大会への出場を見送った紀平は「苦渋の決断ではありましたが、照準を(GPシリーズの)スケートカナダ(29~31日)に合わせ集中したいと考え決意しました」と談話を発表した。
レベルが落ちる「アジアンオープントロフィー」よりも、世界のトップスケーターが出場するGPシリーズを重視、そのための練習に専念するようだ。
紀平は現在、金メダル候補が揃うロシア勢に対抗するため、オーサー・コーチのもと、4回転ジャンプの精度、スケーティングの向上に取り組んでいる。ライバルのロシア勢が国内大会で惜しげもなく今季の演技を披露しているのとは対照的に、今季はプレシーズン大会も含めて一度も試合に出場していない。新プログラムをひた隠しにして、ライバルたちに揺さぶりをかける狙いもあるとみられる。
ぶっつけ本番となるものの、入念な準備をして臨む初戦のスケートカナダでは、順調な仕上がりぶりを披露しそうだ。