フィギュア紀平欠場、米露の女王も故障…GPシリーズは“絶対王者”ロシア勢の独壇場に
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第1戦米国杯が日本時間23日に開幕する。
フィギュアシーズンの本格的な到来を前に、女子の有力選手が相次いで離脱し、紀平梨花(19)は右足関節骨軟骨損傷でカナダ杯(30日開幕=バンクーバー)を欠場。2018年平昌五輪団体銅メダルのブレイディ・テネル(23=米国)は足の故障で米国杯への出場を見送った。今年3月の世界選手権を制したアンナ・シェルバコワ(17=ロシア)は足の指を痛めて調整が遅れており、第3戦イタリア杯(11月5日開幕=トリノ)への出場は微妙な状況だ。シェルバコワが欠場すれば、今季のGPシリーズは昨年の各国選手権女王が不在の異常事態となる。
今季のGPシリーズには紀平も含めて日本勢8人が参戦する。紀平以外の日本人選手にとって、世界のトップスケーター3人が不在の今シリーズは上位進出のチャンスだが、現実的には厳しい。依然としてロシア勢の壁は高いからだ。
昨季のGPファイナルでシェルバコワとともに表彰台を独占したアリョーナ・コストルナヤ(18)、アレクサンドラ・トルソワ(17)の2人が健在。今月10日のフィンランディア杯を世界最高得点で制したカミラ・ワリエワ、マイア・フロミフ(ともに15)ら、シニアデビューを果たしたばかりの新鋭も頭角を現している。14年GPファイナル、15年世界選手権を制したエリザベータ・トゥクタミシェワ(24)も女王への返り咲きを狙うなど、ルーキーからベテランまで層の厚さは群を抜いている。
五輪イヤーの今季はロシア勢の独壇場になりかねない。