今季5勝目の西郷真央にあって予選落ちの渋野日向子に足りない「自分で考える力」
4日間ともアンダーパーで回り、予選落ちが続いた直後の勝利はジャンボの“見る目”の確かさを物語る。もちろん、西郷自身が師匠の言葉を理解し、試合中に修正できたのが大きい。
■渋野は技術的には器用だが…
あるプロコーチが、「どんなに優れたコーチでも、いつも選手に帯同できるわけではない。何もかもコーチ任せで、手取り足取り見てもらうのではなく、選手には自分で考え、解決する力をつけさせることも必要。試合中にピンチに見舞われた時に一人で乗り越えられないからです。遠く離れていても電話一本でトラブルを解消できる師弟関係が一番いい」と言う。西郷にとってジャンボはそういう存在だろう。
いっぽうで今大会、「マネジメント能力を一から見直さないといけない」と2日間ともアンダーパーで回れず予選落ちの渋野日向子(23)は対照的だ。
かつてアプローチの前傾姿勢とスタンス幅を変えた時に、その理由を会見で問われた。
すると、「よくわからないので、(当時指導を受けていた)青木(翔)さんに聞いてください」と真顔で言った。渋野は器用で、言われたことをすぐにマスターできる能力がある。だから、トップ位置が低い大胆なスイング改造にも違和感なく取り組める。ただ、考える力がないと試合中に一発のミスから修正できなくなるリスクがある。
ゴルフ脳が高いのは、やはり西郷か。