高知、仙台育英、高松商も…甲子園で中学野球出身の監督が目立ってきた背景

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「中学野球は子供たちと目線のレベルをしっかり合わせて、できること、できないことを、丁寧にしっかり確認することが大事。特に中学は子供たちの生活態度や性格などを見極めることが求められる。高校でも同じようにやっています。だから選手個々の状態を把握できるし、試合の重要な場面でも信頼して送り出せる。(履正社戦の八回にチーム初安打を打って同点ランナーとなった)井上を代打起用したのも、練習の様子で調子が分かっていたし、勝負強さにも信頼があったからです」

 別の角度から分析するのはスポーツライターの楊順行氏だ。

「軟式野球はレベルが上がれば上がるほど得点が入りにくい。野手のスイング速度が上がると、軟式ボールなので打球がポップフライになってしまうからです。2014年の高校軟式選手権の準決勝では延長五十回までやりましたが、最終回まで0-0の接戦だった。だから連続安打で点を取るのではなく、先頭打者が出塁したら盗塁をさせて、そのまま送りバントなどで1死三塁の状況をつくり、1点を取りにいくという定石があるくらい。しかも中学の軟式野球は七回までで、攻撃の機会が限られている。そうした環境で結果を残してきた経験が勝負勘として生きているのかもしれません。それに加え、浜口監督も仙台育英の須江監督も付属中学からの持ち上がり。自分が教えてきた生徒をそのまま教えるから、自分の理想のチームをつくりやすかったという利点もあったと思います」

 中学野球の監督が結果を残せるのは、それなりの理由がありそうだ。

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