エ軍GM「トレードせず」明言も緊急補強では満足せず? 今オフの大谷FA流出が加速する可能性
今夏のトレード市場で最大の注目を集めていた大谷翔平(29)のエンゼルスが買い手側に回った。
米東部時間8月1日18時(日本時間2日7時)のトレードデッドラインが迫る中、エ軍がホワイトソックスから先発右腕ルーカス・ジオリト(29=今季6勝6敗、防御率3.79)、救援右腕レイナルド・ロペス(29=同2勝5敗、防御率4.29)の2人を獲得したと発表。
ペリー・ミナシアンGMは「(大谷は)特別な選手で特別な男。手放したくない。これからも一緒に戦い続けたい」と放出しないと断言した。ホワイトソックスには球団内プロスペクト(有望株)ランキング2位の捕手エドガー・クエロ(20)、同3位の左腕カイ・ブッシュ(23)の若手2人が移籍する。
将来性のあるトッププロスペクト2人を放出し、弱点だった投手の補強に成功したエンゼルス。2014年以来9年ぶりのポストシーズン(PS)進出は実現するのか。
大リーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏が「頭数が少なかった右の先発と救援投手を獲得できただけに大成功です」とこう続ける。
「ジオリトは高低に投げ分けて打者の目線を狂わせたり、チェンジアップでタイミングを外すのに長けた典型的な技巧派です。21試合でクオリティースタート(QS=6回以上を自責点3以内)は11回とまずまずで、試合をつくれるだけに、大谷とともに投手陣の牽引役として期待できる。一方、先発もこなせるロペスはロングリリーフとして計算できるため、疲弊している救援陣の負担が大幅に軽減されるでしょう。これまでエ軍のPS進出の確率は10%台でしたが、2人の加入で40%以上まではね上がったと思う」