和田一浩の外野転向&2000安打達成を支えた大きな武器
西武、中日で2000安打を達成した和田一浩(現・中日コーチ)は、県岐阜商、東北福祉大、神戸製鋼を経て、捕手として1996年のドラフト4位で西武に入団した。
この年のドラフトは、井口忠仁(資仁、青学大=ダイエー1位)、黒田博樹(専大=広島2位)、小笠原道大(NTT関東=日本ハム3位)など逸材の宝庫で、ドラフト史上屈指の豊作年と言われている。和田は井口らアトランタ五輪出場組の陰に隠れる形で、入団時こそあまり目立たなかったものの、史上最年長(42歳11カ月)で名球会入りを果たす大打者になった。
「もちろん、能力は高かったですけど、社会人時代は打撃に関しては三遊間への引っ張り専門で、そんなに器用な方ではありませんでした。同じ捕手では、矢野燿大(90年中日2位)に近いタイプだなと思いながら見ていました。プロではバットを面に見立てる打ち方を覚えて、ライトに本塁打を打つようになった。ロッテが上位で狙っている、って話も耳に入ってきたんですけど、実際、プロでも素晴らしい活躍をしました。もともと体は強かったですし、アマ時代にまだ完成されていなかったことも、プロでいろいろ吸収して磨いていく上で、よかったのかもしれません」