聖カタリナ(愛媛)浮田監督は実業家から転身、「会社経営をそのままやってるイメージです」
――指導者経験がないまま監督に就任しましたが、実際に指導して不安などは?
「会社を経営しながら地元の民放などで高校野球の解説をしていたので、現代野球の知識はあったんですが、実際にやるとなると大違いですね。一番難しかったのは選手との関わり方。私は松山商業で、上からガツン! とやられて育った世代。でも、それは今の子たちには向いてない」
――具体的にどんな指導をしたのですか。
「高校野球の監督は教職員の方が多い。その場合、どうしても教師としてティーチング、黒板に書いたものをノートに書き写せとか、押し付ける指導になりがちです。でも、私は事務職員。教員ではないのでコーチング、つまり選手に提案をし、最終的に彼らに決めさせることで主体性を持たせることにしました。ある意味、会社経営をそのままやってるイメージですね。経営者が部下を持ち上げてモチベーションを上げたり、ボトムアップさせる。会社も社長が偉いわけではなく、社員1人1人が主体性を持つ方が、上手く回るんです。野球も自分さえ良ければ、ではなく、チームのために自分に何が出来るかを考えた方が、チーム全体が良くなるんです」