《柳田悠岐 #1》広島弁封印で「もう会見は勘弁してください」と泣きが入った若手時代
しかも、会見が終わるや、柳田は「緊張するんで、もう会見はやめてください」と泣きを入れる始末。さすがにそれは無理と言うと、「じゃあ、普通にしゃべれる取材を入れてください」。
僕も「福岡のテレビ局なら広島弁でも大丈夫だから。でも、こういう会見の時はちょっとだけ頭に入れてしゃべってくれたら、球団も助かるから」と、折り合いがつきました。今では会見でも普通に話せる柳田ですが、昔はこんな感じだったんです。
グラウンドでは前監督で、一軍と二軍コーチを長く務めた藤本博史さんに厳しく鍛えられました。一軍のキャンプでは、全体練習が終わると必ず、2人でロングティーを長時間やっていた。それも毎日です。2人の間でロングティーを欠かさないという約束があったようで、藤本さんは「自分でやるって決めたことやろ? 今日ロングティーどうすんねん?」と、あえて本人に聞く。
もちろん柳田も人間。疲労などでしんどい日もあったでしょうけど、藤本さんは「おまえが言ったことだろ。最後までやれ」と、無理やりやらせている時もあった。