「房総の列車が停まった日」西村京太郎著

公開日: 更新日:

 十津川は、東京郊外の空き別荘で起きた殺人事件の捜査に着手。現場の床には将棋盤のマス目のように白い線が書き込まれていた。犯人は人間将棋で被害者を追い詰め、爆死させたようだ。やがて、現場に残されていた将棋の駒が、前年の名人戦で使われた貴重な駒だと分かる。

 そんな中、犯人からと思われる殺人予告が本庁に届く。予告通り千葉の海岸で見つかった被害者の喉から、将棋の駒が出てくる。さらに、続いて他殺体で発見された女子大生の携帯電話にも、将棋の駒が結ばれていた。十津川らが3人の共通点を探すと、被害者たちの祖父が戦時中、同じ戦地にいたことが分かる。

 将棋の駒に導かれ、70年前の戦場の悲劇が明らかになる長編ミステリー。(KADOKAWA 840円+税)



【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる