「戦国武将の実力」小和田哲男著
1000人以上もいるという戦国武将から選りすぐった111人の履歴と業績を紹介、その実力を評価する武将名鑑。
守護大名・今川氏の一食客の身から、一代で伊豆・相模2カ国の戦国大名にのし上がった北条早雲(伊勢宗瑞)。合戦では奇襲・謀略を多用し悪名高いが、領国経営には真摯な態度で臨み、短期間で伊豆平定に成功したのも減税や福祉政策を実行したからだという。各大名を「先見性」「統率力」「教養」「実行力」「企画力」の5項目で5段階評価。早雲は信長、秀吉、家康と並ぶ23点の最高評価だ。以下、最低11点の家康の長男・松平信康まで、お馴染みの大名たちの真価をランク付け。時代小説のサブテキストとしても最適。(中央公論新社 840円+税)