「『時間の使い方』を科学する」一川誠著
基礎心理学的研究の知見をもとに、人間の心の時間的特性を利用した時間管理の方法を解説したテキスト。
多くの生物が地球の自転に合わせ、体に周期性を取り込んで適応している。その24時間周期の身体変動のリズム「サーカディアンリズム(概日周期)」は、精神活動にもあり、課題の内容によって成績の良くなる時間帯と悪くなる時間帯が変動するという。短期記憶や計算能力などを必要とする課題の成績は、体温が高い時間帯=午後4時ごろから8時ごろに最もよくなるそうだ。
締め切りが近づかないと仕事に取り掛からない心のメカニズムなどを解き明かしながら、どのように工夫すれば、自らの能力を引き出し、満足度の高い日々を送れるかを教授。(PHP研究所 800円+税)