暴言王トランプは世界を暗黒に引きずり込むのか?
「入門トランプ政権」杉田弘毅監修
トランプ政権確定を受けて緊急出版された一冊。巻頭に知米派の共同通信OBの対談を置き、残り半分弱で今後の予測とトランプ人物論を展開する。対談ではふだん聞けない余話も豊富だ。
たとえばトランプは今後、自分は「ホワイトハウスに泊まらないといけないのか」と周囲に聞いたとか。実は首都ワシントンでトランプの得票率はわずか4%。残りのうち93%はクリントン支持だった。ワシントンはトランプにとって“敵地”なのだ。大統領になりたい野心はあっても、大統領が本当に何をすべきか、しなくてはならないのかを実はわかってない証拠ではないか、というわけだ。世界はまさに海図なき航海に乗り出した。(共同通信社 1000円+税)