「きずなと思いやりが日本をダメにする」長谷川眞理子、山岸俊男著

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 日本人は相互協調的だといわれるが、波風を立てないように行動するネガティブな「びくびく」タイプが多い。「びくびく」せずに友達をつくれるようになるには、プレディクタブル、つまり予測可能な人間になることだと山岸は説く。自分の価値観を旗幟鮮明にし、首尾一貫した行動を取ることで信頼される人間になる。その見本が大英帝国のパブリックスクールで育てられたジェントルマンだ。ジェントルマン教育の一環として行われるラグビーは、他の団体競技と違って試合中に監督が指示を出さず、選手の自主的な判断にすべてゆだねるという。

 行動生態学者と社会心理学者が日本の問題に鋭く切り込む対談集。(集英社 1600円+税)

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