「われは歌えどもやぶれかぶれ」椎名誠著

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 椎名はパソコンはできないが携帯電話は持っていて、それで事足りている。1990年代の後半にモンゴルに行ったとき、ウランバートル市内でかなりの人が家庭用電話機の受話器を持って歩いているのを見た。交差点で信号待ちをしていると、その受話器で誰かと話をしている人がいて、隣で奥さんらしき人が電話機本体を持ってかしずいている。ウランバートルの真ん中に立つ高い電波塔が「親機」となり、その周囲を「子機」が回って通話するというシステムだ。これがモンゴルの携帯電話の「あけぼの期」だった。3年後に行ったら、小型の無線回線による携帯電話になっていてがっかりした。

 72歳になった椎名の日常をめぐるエッセー。 (集英社 1400円+税)

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