「告発」ブリタニー・カイザー著 染田屋茂ほか訳
2018年、イギリスのコンサルティング会社ケンブリッジ・アナリティカ(CA)が500万人以上のフェイスブックの個人情報を不正に利用、また16年のアメリカ大統領選挙では、トランプ陣営を支援していたとのニュースが世界に流れた。
当時26歳で仕事を探していた著者は、友人の紹介でCAの親会社であるSCLグループの人道支援部門に入社し、事業開発担当になった。しかし働くうちに多くの米国民のデータを手に入れ、米国人の投票行動に影響を与えることが業務だと気づく。クッキーを許可する意味、アレクサなど音声起動アシスタントの記録がどう使われているのか、そして、あるメッセージによって有権者のオンライン上の行動がどう変化したかなど、CAの内幕を赤裸々につづる。
(ハーパーコリンズ・ジャパン 1800円+税)