「縁(ゆかり)」小野寺史宜著

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 日曜日の試合後、室屋は選手の寛斗の母親・美汐から声をかけられる。転職を機に、荒川の近くで暮らし始めた室屋は、散歩のたびに河川敷のグラウンドで少年サッカーの練習を見学。やがて誘われ、2年前からコーチを務めている。

 美汐は、寛斗を試合に出すのをやめてほしいという。あまり上手でない寛斗が試合に出るのをひいきと感じたママ友が、美汐と室屋の関係まで疑っているらしい。室屋がシングルマザーの美汐に好意を抱いているのは確かだが、まだアクションを起こしたことはなく、室屋にとっては心外なことだった。(「霧」)

 その他、室屋が働くリペアショップの女性客や彼女のかつてのパパ活相手、さらに室屋が以前働いていた測量会社の社長の息子など、つながりを紡いで描く連作小説。

(講談社 748円)

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