「今夜」小野寺史宜著

公開日: 更新日:

 超ミニのスカートをはいた女を盗撮した男に、笠間玄吾は「50万だな」と言った。玄吾とバイトで知り合った直井蓮児は、隣に立っていただけで恐喝の片棒をかつがされる羽目に。玄吾は2万円渡そうとしたが、蓮児は断って、錦糸町で一人酒を飲んで帰った。

 蓮児はボクサーで、デビュー戦の相手は瀬尾唯斗だった。アマで高校3冠を取ったエリートだったが、判定勝ちで勝った。だが、この戦いをゴールだと思った蓮児は燃え尽きて、次の試合で負けた。蓮児との戦いを単なる通過点とみていた瀬尾は、その後の試合で勝って日本タイトルを防衛した。(「直井蓮児の夜」)

 ちょっとした「悪」に手を染めた4人の男女が繰り広げる物語4編。

(新潮社 1550円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動