(18)心の底で待ち望んでいた言葉が
仙薫堂の伽羅と秘伝書がもう丹波屋から狙われぬよう、所有者を移してしまうという策は、梅里が講じてくれたものである。
この相談をした際、梅里は伽羅を百両で買い取るとした上で、仙薫堂の店をこの先どうするのか、と問うてきた。
──店を続けるならば、伽羅は手もとに置き、そ…
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