(17)小石川の大名屋敷といえぱ
それから数日後、元禄七年の大晦日を明日に控えた日のこと。
仙薫堂に丹波屋の千之助が招きに応じてやって来た。香四郎とおみつ、泰助の三人で対面する。
「お久しぶりです」
慇懃無礼な物言いと態度であった。つぶれかかった仙薫堂の伽羅と秘伝書など、たやすく手に入れら…
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