「少女映画の巨匠である相米慎二監督作品の中でも、とりわけ名作と呼ばれている『台風クラブ』(85年)という映画があります。その中で、少年少女が真夜中の小学校のプールに忍び込む象徴的なシーンがある。同作をオマージュした多数の青春映画がつくられる中で、プールは男の妄想を描く上で欠かせない舞台装置となっている。それは『スイート――』も例外ではない。刈谷の迫真の演技とスクール水着姿が最大の見どころとなっています」(前出の中森氏)
ちなみに、宮藤官九郎監督の青春映画「中学生円山」(13年)でもヒロインに起用され、プールサイドで見せ場をつくっていた刈谷。恐るべき17歳が中高年の欲情を刺激してやまない。