ド派手レスラーS・ジニアスさんは隠れた“人気トレーナー”
もう一冊は「嗚呼、どトンパチ…」。
「こっちはプロレスに関する面白エピソードを満載しました。残念ながら、2冊とも自費出版どまり。いつか正式なルートで販売したいと思ってます」
セッド・ジニアスさんといえば、“鉄人”ルー・テーズとの因縁も知られている。
「初めて会ったのは昭和62年でした。当時、71歳だった彼は離婚やビジネスの失敗で経済的な苦境に立たされていた。バージニア州ノーフォークのオンボロアパートに住んでてビックリしたのを覚えてます。で、彼はワタシの両親に毎月のコーチ料と生活費に7000ドル(当時のレートで約100万円)を要求し、それでいて自分で教えることはまったくなく、おまけにワタシはバスタブもエアコンも電話もない、屋根裏みたいな部屋をあてがわれた。両親は事情が分からず、彼に言われるままに約1000万円くらい払ったようです。滞在期間? たったの8カ月ですよ」
おまけに「アメリカの有力プロレス団体への紹介」「ルー・テーズ主催のプロレス世界ツアーへの参戦」など入門時の約束はことごとくほごにされた。
「もちろん、プロレスラーとしてのルー・テーズは尊敬してますよ。ただ、“鉄人”とかいわれると……」