松井誠を支えた大女優・山田五十鈴との濃密な“親子関係”

公開日: 更新日:

 共演が実現したのは98年の帝国劇場の舞台「花のうさぎ屋」です。役柄は母上の鶴の一声で決まり、義理のお母さんと息子です。京唄子さん、富司純子さんといった大先輩がいる中、主役級で出演しました。

 その時、母上がどういう人かわかりました。まず人の芝居を常にご覧になる。どんな演技をする人なのか、稽古の間はどういう態度かを見る。ご自分の作品を大事にされているから、きっちりチェックするんですね。私といえばずっと楽屋に呼ばれ、いろんな話をしていただきました。

 その帝劇公演の中日くらいのこと。母上には芸能界の養子会というのがあって市村正親さん、西郷輝彦さん、十朱幸代さん、萬田久子さんとかそうそうたる方々が養子になっているのですが、「マコちゃん、末っ子になってくれる?」と言ってくださった。私はありがたくお受けしました。それからはもう「母上、母上」です。

■病院で弾いていた三味線は宝物

 養子会にはノートがあって最後のページに「偉大なる母上様、末っ子松井誠」と書きました。養子は全部で20人くらいいて。ノートは今、誰が持っているんだろう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  4. 4

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  2. 7

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり

  3. 8

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  4. 9

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  5. 10

    遅すぎた江藤拓農相の“更迭”…噴飯言い訳に地元・宮崎もカンカン! 後任は小泉進次郎氏を起用ヘ