野村宏伸が感謝…映画抜擢&松田優作に会わせてくれた恩人
80年代、ドラマ、映画で大人気だった野村宏伸さん(50)にとって忘れられないのは、デビュー作となった映画「メイン・テーマ」。抜擢してくれた森田芳光監督(享年61)には、今も感謝の気持ちでいっぱいだ。
■松田優作さんにも会わせてくれました
角川映画「メイン・テーマ」(84年)の薬師丸ひろ子ちゃんの相手役に、2万3000人の中から選ばれてデビューしたんですけど、俳優になろうとは全然、思っていませんでした。
実家は祖父の代から40~50人の工員を抱える化学薬品工場を経営していて、ボクが3代目になるはずでした。ところが高校1年の時に突然、倒産したんです。工場も、生まれ育った家もなくなり、家族はバラバラに。ボクはいとこの家に身を寄せ、アルバイト漬けの毎日。将来は安定したサラリーマンになろうと心に決めていました。
「メイン・テーマ」のオーディションを受けたのは妹の勧め。妹もファミリーレストランとかでバイトをしていたから、ボクたち兄妹にとって、オーディションの賞金500万円は魅力的でした。推薦者にも100万円くれたので、妹は後からそれで高校の授業料を払っていましたね。