「べっぴんさん」20%割れ 誤算はスピード展開と羽鳥アナ
今月3日にスタートしたばかりのNHK朝ドラ「べっぴんさん」の第2週の平均視聴率が19.8%(ビデオリサーチ調べのデータを基に算出、関東地区=以下同)と20%の大台割れ。前々作「あさが来た」と前作「とと姉ちゃん」は、ともに全26週を通して20%超をマークしたとなれば、制作陣の心中は穏やかではない。
今作はヒロインに芳根京子(19)を起用し、子供服ブランド「ファミリア」創業者のひとりである坂野惇子の半生を描く。いわば、朝ドラの十八番である実話をもとにした、ものづくりストーリーだ。半年間にわたって放送する長編だけにホンの出来が大きなカギを握るが、“美人過ぎる脚本家”の異名と羽鳥慎一アナ(45)を夫にもつ渡辺千穂氏(44)が手がけるとあって、放送前から注目度は高かった。
だが、フタを開けてみたらいやはや。視聴率下落の要因のひとつに、脚本のミスキャストを指摘する声もあがっているのだ。
というのも、渡辺氏の代表作といわれるドラマは女のエグイ部分を描いたものばかり。腹黒い女たちによる壮絶な足の引っ張り合いが売りだった沢尻エリカ(30)主演の「ファースト・クラス」をはじめ、経済格差や学歴が生み出すママカーストの実態に焦点を当てた杏(30)主演の「名前をなくした女神」しかり、母を死に追いやった男たちへの復讐に燃える仲間由紀恵(36)主演の「サキ」しかり。いずれも、渡辺氏の作風と爽やかな朝ドラの世界観は“真逆”なのだ。