モデルの企業が塩対応 NHK「べっぴんさん」寂しい地元評
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」に沸くはずの神戸ががっかりしている。初回視聴率は21.6%と好調で、ご当地もさぞやウハウハと思いきや、そうでもないらしい。「観光の目玉にしたいんですけどね。これじゃ盛り上がらない」と観光関係者は口々に言うのである。
市内では「べっぴんさん」展が開催中だが、セットの一部を再現し、番組の小道具や衣装を並べた程度の寂しい展示。というのも、NHKが物語のモデルにした子供服メーカー「ファミリア」の対応がけんもほろろだからだという。
「取材申し込みをしても積極的ではなく、本社の外観だけ撮影するのがやっと。メディア向けのプレスツアーを市の観光課がお願いしても塩対応だそうです」(ガイドブック編集者)
普通のメーカーなら、ここを商機とみて限定グッズ販売、おみやげ品のロイヤルティー商売を始めるところだが、そんな様子も一切ない。
「ファミリアの子供服は、清楚で上品、“お受験服の定番”といわれ、Tシャツ1枚が5000円なんてザラな高級品。いいとこの客しか相手にしてない。大阪と違って商売にガツガツしていないところは神戸らしいですが、あまりに非協力的と地元でも囁かれています。『あまちゃん』の舞台、久慈市の『小袖海女センター』は震災前11倍超の観光客が殺到。経済効果は33億円にも上りました。神戸市は外国人観光客数は増えているものの、日本人観光客は減少傾向にあり、危機感を抱いています。それだけに、連ドラに便乗して国内人気を高めたいところ。周りの業者は歯がゆい思いですよ」(観光ジャーナリスト)
「あまちゃん」は地元の盛り上がりが追い風になり、放送終了後には、「あまロス」なる言葉まで誕生した。この先、主演の芳根京子だけが頼りではちょっと心配か。