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髙橋隆

1949年1月生まれ。学生時代に「走れコウタロー」で知られる「ソルティー・シュガー」の一員としてデビュー。大学卒業後はディレクターに転身し、ビクターエンタテインメントやテイチクエンタテインメントで数々のヒット曲を生み出す。代表作は「ダンシング・ヒーロー」「襟裳岬」「てんとう虫のサンバ」「白いギター」など。現在はフリーの音楽プロデューサー。

ダンシング・ヒーロー(前) DA PUMP「U.S.A.」のルーツ?

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 その代わり声質や歌唱力は抜群。社長も小学生ユニット「ミルク」の時から荻野目の声に惚れ込んでいて、何とかトップテンに入れるのが夢でした。レコーディングスタジオのロビーで荻野目に「もっとノリ良く歌え」って指導している姿をよく見かけましたから、社長も本当はビートのきいたリズム感のある曲を求めてるんじゃないかって……。

 そんなある日、社長が私の勤めている会社に遊びに来ました。遊びにっていうか営業ですよね。で、僕のデスクに来て、「髙橋さん、引き出しの中にいろいろお宝をしまってるって噂だけど、なんかない?」と言うから、少し前に原宿の喫茶店の有線で聞いて「いい曲だな」と思い、レコード店で購入したEP盤を聞かせたんです。

 そしたら社長、「これいい! ぜひ荻野目に歌わせてよ!」って大興奮。その曲こそ、後に「ダンシング・ヒーロー」としてカバーされる、イギリスの歌手アンジー・ゴールドの「イート・ユー・アップ」でした。

(つづく)

(聞き手=いからしひろき)

【連載】昭和・平成ヒット曲の裏側

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