香取慎吾の出演を認めさせた 萩本欽一&ジャニー社長の絆
この幹部はジャニー社長に当たり牌を振り込んだときの「ユー、それ当たり!」のワンオクターブ上がった声が今でもふいに蘇ってくることがある、と懐かしそうに振り返る。
そんな芸能界の大物同士は、旧日本テレビがあった麹町の雀荘で遭遇した。
当時、萩本はジャニー社長とは面識がなく、独特なそのファッションから「振付師かな?」と思ったそうだ。その後、何度か麹町の雀荘で卓を囲むうちに、ジャニー社長は萩本と仕事の話もするようになったという。
「やっぱりテレビは欽ちゃんだな……」
そしてテレビ局員から聞きつけたのが、当時、萩本が企画していたコントができるアイドルグループ(のちの『CHA-CHA』)のオーディション。ジャニー社長はそこに事務所に入所したばかりのアイドル候補生を送り込もうとした。木村拓哉、中居正広、香取慎吾、草彅剛の4人で、後にSMAPを結成するメンバーたちである。
当時ジャニー社長は「これからのアイドルはレコードがたくさん売れてコンサートがいっぱいになるだけじゃダメ。司会ができてコントもできて、視聴者みんなに愛されなければダメだ!」と盛んに口にして、萩本にサポートを申し出たという。