塩づくりで発展「たけはら町並み保存地区」の守られる景観
広島県 竹原市編<1>
広島市からバスで約90分のところに、古民家が並ぶ町並みから「安芸の小京都」と呼ばれる町、竹原があります。タイムスリップしたような「たけはら」の魅力を3回にわたってご紹介します。
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瀬戸内海に面した竹原は江戸時代から塩づくりで発展しました。塩づくりで財を成した人たちの立派な家々が並ぶ「たけはら町並み保存地区」は、町の人たちがこの景観をずっと守り続けてきました。保存地区に入ってすぐに旧笠井邸(竹原市本町1―9―11、入場無料)があります。浜だんな(塩田経営者)の笠井清八が明治時代に建てた家で、毎年2月下旬から3月下旬までひな人形が飾られるなど、イベントスペースとしても利用されています。実は今年3月にも竹原を訪れてひな人形作りを体験しました! 家に飾ってあります。
余談ですが、私の妹の名前が「ぼんぼり」ちゃんになりそうだったんです。ひな祭りの歌に「あかりをつけましょ ぼんぼりに」という歌詞がありますが、私が「あかり」だから次女は……と。おばあちゃんが大反対してやめてくれました。いいおばあちゃんで良かったです(笑い)。旧笠井邸は本町通りの南端にあるので、2階に上ると本通りの全景を眺めることができます。
竹原といえば「竹原格子」も有名です。一軒一軒に工夫が凝らされたさまざまな格子があり、本町通りにある松阪邸には横から見るとハートの形をした格子があります。CMでも話題となったため女子に人気のスポットとなっています。他にも切り絵のような羽目板や、模様付きの格子、かわいい竹の飾りなどもあり、町全体が竹原格子の美術展のようで楽しめます。
▽次回担当は土路生優里
▽福田朱里(ふくだ・あかり)1999年、香川県出身。STU48の課外活動「勝手に!四国観光大使」リーダー。2級小型船舶操縦士免許取得。