石田ゆり子の“恋敵”役を好演 女優・桜井ユキの矜持とは

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 物語の鍵を握る「ある間違い」のシーンは、すんなりとOKが出た。魂を注ぎ、役になり切った証だろう。

〈蒔野さんが主役の人生を支える、名脇役でありたい〉。これは早苗という人物を象徴する印象的なせりふだが、女優は人前に出る職業でスポットライトを浴びてナンボ。桜井本人とは本質的に違う気がする。

「そうですね。考え方は違うかもしれません。ただ、リスペクトできたのが大きかったです。早苗は蒔野のサポートこそが自分が主役になれる糧だと信じてやまない人。ひとりの人を一筋に想うなんて、いまの私には真似できません。人として女性として尊敬できるんです」

 2019年だけで映画4本、連ドラ6本。秋クールもTBSドラマ「G線上のあなたと私」に出演する多忙ぶりだ。たしかに恋愛どころじゃないかもしれない。

「恋愛や結婚、趣味のどれをとっても仕事に勝るものがない。何かひとつだけ選べと言われたら、コンマ何秒で仕事を選ぶくらい(笑い)、この仕事しかありません。数年後は分からないけれど、睡眠時間と正しい食事ときちんと役に向き合える時間さえあれば、プライベートをもっと充実させたいという願望は……ゼロに近いほどない!」

 遅咲き女優、令和ブレーク女優の筆頭ともいわれている。愚直なまでに仕事に向き合う女優の快進撃はまだまだ続きそうだ。

(取材・文=小川泰加/日刊ゲンダイ

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