<5>五社監督が「こいつはふっと怖い顔になることがある」

公開日: 更新日:

「笑点の本多プロデューサーに、『番組の中で昇進披露口上をやるには、朝次のまま真打ちになるんじゃなくて、朝次改め○○が欲しい。何かいい芸名はないの』と言われまして。寄席文字の橘左近師匠に相談したところ、『元は桂文治の弟子なんだから、桂だったら才賀というのがある。7代目でいい名前だよ』と言うんで、志ん朝師匠に話すと、『古今亭にはいい名前が残ってないから、おまえがいいなら』と賛成してくれました。それで予定通り、笑点の中で披露口上をやったわけです」

 当時の落語協会会長、柳家小さん、志ん朝、先代金原亭馬生ら、そうそうたる顔ぶれが口上に並んだ。

 真打ちになっても少年院の慰問は続けた。久里浜少年院の野津院長とのお付き合いも続き、定期的に久里浜へ赴いた。

「真打ちになって3年目のことです。慰問を終えた後、院長に、『これからも少年院を回ってくれるなら、パスポートを作りましょうか』と言われて、どういうことかと聞いたら、篤志面接委員にならないかと言う。各少年院に15、16人の委員がいるそうです」

 思いもかけぬ申し出だった。=つづく

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド