漫才師・横山ひろしさん「酒逸話」…師匠と家族と相方と
横山たかし・ひろしとして活躍した関西のベテラン漫才師、横山ひろしさん。昨年は相方たかしさんが亡くなり、元漫才師の妻・春けいこさんと夫婦漫才を結成し、話題に。酒のエピソードは師匠の横山やすしさんに始まり、家族、相方への思いを語っていただき……。
お酒は飲めるんですけど、あまり飲まなかったですね。なぜかと言うたら親父が酒乱で、「ああはなりたくない」と反面教師にしてまして。
師匠の横山やすしに弟子入りした時は二十歳になってましたけど、師匠から「酒は飲めるか」と聞かれ、「飲めないです」と答えて、これが大正解やったんですわ。あとから入った弟子が「はい、飲めます!」と言うたら、師匠から「おお、いけるやないか。もう一杯飲め。もっと飲め」と飲まされて、急性アルコール中毒で入院して、すぐ辞めたんです。相方のたかしも、あまり飲まない。
やすし師匠は強かったですねぇ。僕とたかしは弟子ですから毎回、酒の席に同席して。夜中の0時に自宅まで送ると、家には師匠のボート仲間が待っていて、さらに師匠が電話で何人か呼び、1時からみんなで飲む。僕らはボートの会話はちんぷんかんぷんだから、楽しくはないけど、飲まずにご飯をいただいてました。