伝説の悪役レスラー キラー・カーンさんもコロナ禍に嘆き

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 カーンさんは1947年3月6日、新潟県吉田町(現・燕市)生まれ。そして63年、大相撲・春日野部屋に入門したものの70年に廃業。71年1月に日本プロレスに入団し、73年、新日本プロレスに移籍した。

 一大転機は78年。メキシコでモンゴル人のギミックの悪役レスラーとして注目を浴び、北米マット界に転戦したのを機に「キラー・カーン」と改名。辮髪、口ひげ、モンゴル帽スタイルで大ブレークした。さらに81年5月、米ニューヨーク州ロチェスターでの対“人間山脈”アンドレ・ザ・ジャイアント戦で足首にフライングニードロップを見舞って“骨折”させ病院送りに。

「あれは骨折じゃなくヒビ。後日、マネジャーだったフレッド・ブラッシーが代わりに見舞いに行ったら、『これをネタに大儲けしようぜ』って笑い飛ばしてたそうなんだ。アンドレは、エンターテインメントを熟知してたし、人格的にも立派。尊敬できるレスラーだった」

 一方、美声の持ち主でも知られていた。

「70年代半ばに常磐ハワイアンセンター(福島県いわき市)で1部がプロレス公開練習、2部が歌謡ショーというイベントがあってね。俺は2部で得意な三橋美智也さんの『リンゴ村から』を歌ったら、たまたま来てた立川談志師匠(故人)に呼ばれてさ。以来、プライベートでも親しくさせてもらったよ」

 05年には「ふるさと真っ赤っか」(クラウンレコード)で歌手デビュー。07年にも「新宿三百六十五夜」をリリースし、関東近郊の老健施設への慰問活動をしている。

「この5月8日に『カンちゃんの人情酒場』(アクセスエンタテインメント)って新曲をリリース予定なんだ。詞とメロディーが良くてさ。心にジン(!)とくる演歌だよ」

 奥さんと1男2女のお子さんは米国在住。新宿区内に一人暮らしだ。

(取材・文=高鍬真之)

※「居酒屋カンちゃん」は4月20日から5月6日まで休業になりました。

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