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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

完成度より「一発勝負」の勢いが大事 木梨憲武の芸論

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「やりすぎちゃうんですよ。やりすぎ注意なんですよね」(木梨憲武/NHK「林家正蔵の演芸図鑑」10月4日放送)

 対談相手の林家正蔵に、歌のうまさを褒められた木梨憲武(58)は、歌はうまさよりも「どれだけ伝えられるか」だと北島三郎に教わったと語る。「一軍でがんばってるアーティストたち、売れてる方たちは、なんらかの伝え方が強いです。『木梨、伝えろよぉ』」と北島のモノマネを交えて語る。その上で話した木梨の芸論が今週の言葉だ。

「絵を描いててもどこでやめていいか、が。子供たちもそうです。子供の手を取らないと、最後、子供たちぐちゃぐちゃにしちゃいますよね。子供たちがガーッと描いた時に、ウワーッとエネルギーを感じたときに、そこでとって飾れば、すごい作品だと私は思っております。自分に置き換えると、どこがやめどきなんだ、どこまで行けばいいんだっていうのが、きっと、歌も一緒なんじゃないでしょうか」と続けた。

 現在、木梨が精力的に行っているアート活動は、「とんねるずの生でダラダラいかせて!!」(日本テレビ)の番組企画が発端。岡本太郎をパロディーにした「憲太郎」に扮したワンコーナーがあった。そこで自分が絵の具の中に入って、大きなキャンバスにダイブしたのだ。まさに「一発勝負」の作品だった。

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