著者のコラム一覧
ダンカンお笑いタレント・俳優・放送作家・脚本家

本名・飯塚実。1959年、埼玉県毛呂山町生まれ。落語家を目指し立川談志に弟子入り。「立川談かん」として活動した後、たけし軍団入り。お笑いタレント、俳優、放送作家、脚本家と多才で、現在はTAPの専務取締役。

弟子入りを請う俺に立川談志師匠が放った奇跡の言葉

公開日: 更新日:

 しかし、その一言は俺にしたらアポロ11号で人類初の月面着陸を成し遂げたアームストロング船長の「私にとっては単なる一歩だが、人類にとっては大いなる一歩である」と同じ価値があったのだ。

「よっしゃー!! 立川談志の弟子になれた!!」とその途端に、頭の中にバラが咲き乱れて太陽やお星さまがキラキラとまたたき、有頂天極まりないこととなったのか? はたまた師匠の言葉がまだ信じられず、頭の中でたった今起きたことを何度も何度も反芻して固まっていたのか? 奇跡の日であったというのに、その師匠の言葉以降のことは何一つ覚えていない、記憶から抜け落ちているのだ……。

 おそらくは、弟子入り成功の祝杯と称してどこかの居酒屋あたりに入り、高さんの十八番、アントニオ猪場を見せられていたことが想像できるのだが……。

 西武新宿線の武蔵関の駅から徒歩10分ほどのところに立川談志の住居があった(何かの事情があり、家族は新宿の小滝橋通りのマンションに住んでいた)。

 数日後から俺はそこに毎朝通うこととなるのだが、一応身元だけははっきりさせておく意味もあって、埼玉の両親の挨拶という運びとなったのだった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド