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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

「何言うてんねん」を愛し続けるAマッソ加納のトガった笑い

公開日: 更新日:

「『丸なって』とか言われるんですけど、『いや、そっちが優しなって』って」(加納/テレビ朝日系「ホリケンのみんなともだち」3月15日放送)

 ◇  ◇  ◇

 実力派女性コンビとして高い評価を受けるAマッソ。彼女たちは先鋭的なネタを駆使するため、「トガっている」と形容されることも少なくない。事実、数年前まではバラエティー番組で、うまく立ち回れているとは言い難かったが、最近では各番組に引っ張りだこの存在だ。

 冒頭の番組で「考え方とか、路線を変えたの?」と聞かれ、ネタ作り担当の加納は「数年前まではマジでスタッフさんを敵やと思ってたんですよ」と答える。以前はテレビに出るためには必ずオーディションがあり、スタッフの接し方も厳しかったから臨戦態勢になった。けれど、今はオーディションなしに「呼ばれる」立場になって、スタッフが優しくなったと話した上で語った一言が今週の言葉だ。

「今までゴミみたいな目で見てきてたわけじゃないですか。それが『よろしくお願いします!』みたいに言ってくれたら、こっちもニコニコする」と続ける。芸人が「丸くなる」理由の核心を突いた言葉だといえるだろう。

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