NHK朝ドラ「ちむどんどん」イライラの元凶は脚本家選び 暢子やニーニーの力演も台無し!

公開日: 更新日:

沖縄に興味があるように見えない

 脚本の羽原大介はアメリカ文学の「若草物語」からストーリーを発想したというが、米国東部の牧師一家の4姉妹と、戦場となった沖縄の貧乏きょうだいを重ねるのは無理すぎる。そもそも、羽原は沖縄に興味があるように見えない。1972年の復帰ニュースはとても記憶に残っているというが、当時、羽原は7歳である。本土の小学2年生に関心があったとは思えないし、復帰に至る苦闘・苦悩をどこまで知っているのだろう。

 暢子が高校生のときに起きたコザ暴動(1970年)は触れられなかった。「歴史を扱う上でデリケートな部分を多く抱えていることは分かっている」(沖縄タイムス)と語る。しかし、脚本を書くにあたって出かけた山原で、「本当に車が右側通行だったんだ、ドルを使っていたんだ」と改めて驚くのである。沖縄の食も東京の沖縄居酒屋でのリサーチだ。それでいて、「沖縄って、日常の端々が優しいんですよ。地元のみなさんも、本当に親切で真面目で」(番組ホームページ)とわかったようなことを言う。

「『沖縄』というキーワードで検索したら、“こんなのが出てきましたあ”というのをひと通り並べただけなんですよ。脚本家の人選の段階でこのドラマは失敗していると思います。俳優さんたちが力演しているだけに残念です」(朝ドラ大好き女性

【注意=ここからはネタバレあり】

 来週は暢子の沖縄料理店の客足が激減する。豚肉がメニューに合っていなかったのだ。と、ニーニーが働いている養豚場の豚肉が持ち込まれて……。ああ、またその展開ですか。

(コラムニスト・海原かみな)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    石井琢朗コーチが三浦監督との《関係悪化説》を払拭、「ピエロ」を演じたCS突破の夜

  4. 4

    3人の婚外子…菊川怜の夫・穐田誉輝氏“暴かれたスネの傷”

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    橋本環奈のパワハラ疑惑のこと? 嵐・二宮和也の正月番組のワンシーンが視聴者の間で物議

  2. 7

    橋本環奈《山本舞香と友達の意味がわかった》 大御所芸人に指摘されていたヤンキー的素地

  3. 8

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果

  4. 9

    夏菜の二の舞か?パワハラ疑惑&キス写真で橋本環奈に試練…“酒浸り”イメージもそっくり

  5. 10

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで