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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

キャイ~ン天野ひろゆきを支えた亡きマネジャーと相方の強情すぎる愛情

公開日: 更新日:

「ちゃんとやれよ! 仕事!」
(天野ひろゆきテレビ朝日系「証言者バラエティ アンタウォッチマン!」10月18日放送)

 ◇  ◇  ◇

 いまや押しも押されもせぬ実力派コンビとして、さまざまな番組で活躍しているキャイ~ンだが、若手時代の天野ひろゆき(52)は先輩の番組の前説に難色を示すほどトガっていた。いわゆる「アイドル水泳大会」で、アイドルが渡る発泡スチロールを持つという天野にとって屈辱的な仕事に対して、ついにマネジャーと衝突した。その頃を振り返り、過去の自分に投げかけた言葉を今週は取り上げたい。

 天野にとって相方のウド鈴木は尊敬と嫉妬の対象だった。ウドが舞台に登場しただけで笑いが起きる。漫才の内容をウドという存在が凌駕してしまう。デビュー当時はそのことに対し「自分の存在意義がゼロになってしまいそう」な恐怖を抱いていたと自著で明かしている(マイナビ「な~に、ウドちゃん?」2011年11月25日発売)。

 苦悩する天野を支えたのはコンビ結成時からマネジャーを務めた故・矢島秀夫だった。当初は「ウドのみで」というオファーが数多くあったという。しかし、矢島はかたくなに「うちはバラ売りをしない」と、コンビそろっての出演にこだわった。もしかすると、冒頭の「水泳大会」もそんなふうにウド単独のオファーからキャイ~ンとしての出演にこぎつけた仕事かもしれない。

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