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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

偽悪的言動と圧倒的才能「逆カッコつけ」さらば・森田は戦略的に生き抜く

公開日: 更新日:

 13年に松竹芸能を退所。さらに、東ブクロの女性スキャンダルが重なり、半ば「干された」状態になってしまう。新たな所属先も決まらなかったことから、個人事務所「ザ・森東」を設立した。ここから森田の戦略力が開花する。

 まず森田・東ブクロ・マネジャー3人でギャラを折半することを決め、「マネジャーで1億円稼ぐ可能性がある仕事ってすごくないですか」という誘い文句で口説く。それが一番マネジャーは頑張れると。テレビ出演に関しては、ギャラ交渉をせずに言い値で受けるという戦略をとった。交渉して3万円が5万円になったところでほとんど変わらない。

「テレビっていうのは一番出たいものやから、いまは交渉しなくてもいいだろうと。売り上げは他の、テレビに出たことによって得た違う仕事で埋められる」(テレビ東京系「あちこちオードリー」21年10月6日)と。

 力を入れているYouTubeでは「企画を考えることを頑張って、テレビの人たちに対して『この企画どうっすか』っていう。で、『僕らそのまま使ってもらえないっすか』みたいな感じ」(テレビ東京系「ゴッドタン」20年8月22日)と、どこまでも戦略的だ。

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