島田珠代はカメラが回ると“破天荒スイッチ”がオン! トリッキーなアドリブを連発
初めて一緒に仕事をしたのは新喜劇に移ってからのロケ番組だったように記憶しています。舞台で見せる何をしでかすかわからない破天荒なキャラクターとは違い、物静かで、打ち合わせは真剣そのもの。
「私はこうすればいいんですね、わかりました」と納得してカメラが回ると物静かなオフ状態から“破天荒スイッチ”が入って、アドリブの連発。活気あふれる映像を提供してくれ、終わればまた物静かな「タマちゃん」に戻るという見事な使い分けをしていました。新喜劇でも、稽古は台本通りに動いて本番では破壊力のあるアドリブを連発し、客席の笑いを誘い、出演者たちが思わず笑ってしまうことも度々。
新喜劇の稽古は20年以上台本を書いていないので、あくまで私が書いていた当時はこんな感じでした。公演初日の前夜8時ぐらいから台本を読みながら出演者で合わせる「本読み」があり、そこで問題がなければそのまま動きを確認しながらの「立ち稽古」。ここでも問題がなければ、舞台に建てられた新しいセットで幕開けから緞帳が下りるまでの「通し稽古」を1度して、演出家のチェックを受けて、初日当日の本番2時間前ぐらいにもう一度「本読み」をして初舞台に臨みます。