追悼・南部虎弾さん 10代の頃から50年の付き合い。芝居や芸の話しかしなかったが奇行も数知れず
舞台を降りてから「南部さん何やってるんだよ!」と怒ると南部は「アドリブだよ」と言い放った。
地方で泊まりの仕事で、ホテルで上島と同室。上島が寝ようとしたら、「竜ちゃんもう寝るのか。芸人は本読んで勉強しなきゃ」と何冊もの本を取り出した。明るくて寝られないなと思いながらしばらくするとイビキが聞こえてきた。「なんだ南部さん寝たのか」とあきれて電気を消して寝たら、しばらくして胸が苦しくて目が覚めた。見ると南部が上島に馬乗りで首を絞めていた。
「竜ちゃん、なんで電気消したあ」
こんな逸話は枚挙にいとまがない。しばらくしていろいろあってダチョウ倶楽部は3人になった。そこからダチョウは売れ始める。
南部がどうしているかしばらくわからなかった。ある日誰かが道でバッタリ会ったら、右手に金魚がいっぱい入った袋。「何するの」と聞くと「飲むんだよ」と答えた。左手には胃薬を持っていた。
そして電撃ネットワークで世に出てきた。南部が生きる世界を見つけたのだ。