「はぐれコキリコ」で紅白出場の成世昌平さんは現在“民謡の伝道師”に…「人生の大切な軸です」
3歳年下の夫人とは、32歳のとき結婚。民謡の踊り手として舞台に立つ会社員だった夫人と共演して知り合ったそうだ。
「家内は、今は踊りはやめて、民謡や長唄のお太鼓や鼓をやっているので、一緒に舞台に立つこともあります。昨秋、ロサンゼルスの民謡の発表会に呼ばれたときも、一緒に行きました。海外には、ブラジルや中国にも行ったことがあるんですよ。民謡や演歌は海外の方には新鮮なようで、興味深く聴いてくださいます。僕の公演をきっかけに、来日して弟子になり、民謡修業をしている米国人ベーシストもいます。僕は令和元年に日本民謡協会から民謡名人位の称号をいただきましたので、日本独特の文化である民謡を伝えていくことが、人生の大切な軸だと思っています」
小中学校へ民謡指導に行くなど、日本国内の普及活動にも尽力している。
さて、母親の出身地・広島で生まれた成世さんは、大阪市立都島工業高校卒業後、島津製作所に就職。母親が民謡を始めたのをきっかけに、三味線や民謡を独学で始め、1977年、産経民謡大賞青年の部で優勝。翌年も優勝すると、脱サラして民謡の先生に。85年、クラウンレコードと契約し、「博多節」でデビュー。99年に出した「はぐれコキリコ」を、02年に再リリースすると50万枚とヒット。日本レコード大賞作曲賞などを受賞した。