日テレ「セクシー田中さん」報告書内“正当化”で大荒れ…制作側に求められる原作改変ラインとは?
■オリジナル脚本か完結した作品にすれば済む話
「一番の問題点は、『安全にドラマを作る方法なんてない』とし、原作の実写化に対するガイドラインを事前にきちんと決めなかったことでしょう。安全にドラマを作る方法というのであれば、オリジナル脚本で勝負するか、できるだけ改変せずに済む完結した作品を選ぶなど、基準を設ければ良いだけですし、報告書では原作クラッシャーになる『改変のライン』を日テレが未だ理解できていない印象も強い。また同じような問題が必ず起こると危惧する視聴者も多くいます」(ドラマ制作関係者)
ドラマ制作側は、「必要な改変しか行っていない」と主張しているが、報告書では性被害未遂やアフターピル、男性の生きづらさなど、作品の根幹となる部分が大幅にカットされたことや、作中の主要人物・朱里の学歴が短大から専門学校にするという改変を提示されたと明かされている。
「漫画に忠実に」という芦原氏の言葉は、"何一つ改変するな"ではなくストーリーとキャラの根幹をブレさせるなという意味で、原作の展開から逆算し、描かれていないだけで実際にあったであろう展開やキャラの心情を「補完」することが、実写化において望まれる改変だといえる。