甲子園のリポートでは「負けコメントがいい」と褒められた
元NHKアナウンサーの武内陶子さん。新人時代は甲子園のスタンドで高校野球のリポートも務めたが、担当した高校は負け続きで……。
愛媛は高校野球が盛んで全国大会の優勝回数も多く、松山放送局では夏の県大会の1回戦から中継していました。新人時代はかなり実況をやらせてもらいましたよ。
練習もしました。強豪の松山商業高校の練習を見学に行き、監督さんに「実況の練習をさせてください!」とお願いしてバックネット裏に座り、「ピッチャー、第1球投げました! ストライク!」とブツブツ声に出して練習するんです。
OBの方が大勢見てらっしゃるので、私が「カーブ、ストライク!」と言うと「今のはストレートやで」とかみんなが教えてくださった(笑)。そんなふうに練習して実況放送に臨みました。
甲子園では試合途中に入るアルプススタンドからの中継も春夏通じてやりました。
「三塁側の武内さん!」と振られると「はい! こちら○○高校です。応援団も頑張ってます!」と話す、お馴染みの中継です。地域の局の状況にもよりますが、若いアナウンサーは甲子園でのリポートをたいてい経験しますね。