旧ジャニーズの度し難い不誠実…「法を超えた補償」は大ウソ、記者会見すら開かず
芸能リポーターの平野早苗さんが言う。
「そもそも石丸さんは、被害の請求をするのに細かく項目を設け、ご自分で金額を計算して提出したと話していました。一方のスマイル社は算定額の算定方法も明らかにしないで金額だけの発表。算定額を受け入れた被害者の方たちも、どう納得したらいいのか分からないまま、長引かせたくない思いもあって合意したかもしれません。4000万円の支払い命令が出た判例を基準に考えるとなると、すでに合意した被害者とこれから合意する被害者との整合性をどうするのかも難しいとも思われます。それでも強硬姿勢のスマイル社はこのまま押し切るつもりでしょうか」
■「この程度の補償で済むとすれば、社会への悪影響も与えかねない」
法曹関係者の見方はこうだ。
「調停委員は専門家や地域の名士が務めているのですが、彼らは裁判官以上に杓子定規というか世間知らずが多く、そもそもこの問題を理解できているかも疑問です。小学校の先生は、生徒の少年たちの夢をかなえてあげることはできませんが、ジャニー喜多川氏はその夢をかなえる権力を芸能界にはもっていた。そしてそれを少年たちにちらつかせ、逃げられないようにする性的グルーミングを使って繰り返し性虐待に及んでいた。それがこの程度の補償で済むとすれば、社会への悪影響も与えかねない」