故みのもんたさん 闘病生活の中で本紙に語っていた「老い」と「人生最期の願い」

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自身の最期に「もう一度やりたいこと」とは…

 当時、日刊ゲンダイの「みのもんた75歳 老いを語る」という連載(20年)で、ジャーナリストの松田亜希子氏相手にこう話していた。

「『いい年こいて』という言い方がありますが、この言葉には異議を唱えたい。いい年こいたなりの味わいってあるものですよ。いつまでもトップを走り続けることはできませんが、ギアをセカンドやローにチェンジして、しぶとく続ければいい。うちの親父なんか92歳で亡くなるまで現役でしたよ。最後まで芸者さんの手を握ったら離さなかったですしね(笑い)」 

 それでも、大学時代に知り合って1970年に結婚した、最愛の妻である御法川靖子さん(享年66)に、2012年にがんで先立たれてからは、寂しさを吐露することも多くなっていた。

 靖子さんは、みのさんの身の回りをすべて切り盛りし、またスタイリストとしても、公私にわたり、長年、みのさんを支え続けたまさに“糟糠の妻”そのものだった。

 先の連載では、「今後やりたいことは?」と問われたみのさんは、こう答えていた。

「今後やりたいこと? 再婚ですね。もう一度、女房と結婚したい」

 仕事も遊びも、黒光りするエネルギッシュな風貌で時代を駆け抜けた希代の名司会者は、今ごろ、最愛の奥さんと再会していることだろう。

  ◇  ◇  ◇

 昭和から平成のテレビを彩った“名司会者”たちについては、■関連記事をお読みください。

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